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No.019 遊魂枕
入手難度 : A カード化限度枚数 : 13
この枕で寝ると幽体離脱が出来る。
ただし24時間以内に体に戻らないと本当の幽霊になってしまう。
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カードを手に持って、私はレンジの前でジーッとしている。
何分もそんなことをされては流石に居心地が悪いと思ったのか、溜息一つして口を開いた。
「それを俺に見せてどうすんだよ」
「ちょっと頼みたいことがあんのよ」
こうやって目で訴えて(無言の圧力)るのになんで気付かないの?
更に分かりやすくしてあげるために、私はもう片方の手にもっていた紙切れを見せる。
「考えすぎっつーかなんつーか。ほっときゃいいじゃんそんなの」
「よくないからこうやって縋る子犬のようなことしてんのよ!」
紙切れに大きく『3−A教室に霊再び!?』と書かれている。
「幽霊イヤーーーー!!」
「変なところでしょぼいなお前な」
先日、なんやかやでクラスの出し物がお化け屋敷に決まったの。
私はね、もう猛烈に反対したわけ!幽霊とかゴーストとか苦手なのよ!
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No.047 睡眠少女
入手難度 : A カード化限度枚数 : 11
あなたの代わりに眠ってくれる少女。
これであなたは眠ることなく24時間行動可能となる。
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これがあるから別に徹夜作業なんて苦しくないんだけど、夜の学校にいるなんて考えただけでも鳥肌物。
でも大多数の意思に少人数の意見が通るわけもなく、泣く泣く了承したわ。
そ し た ら な ん か 出 た !
キメラアントとかグリードアイランドのモンスターみたいな、殺せば消える相手なら全然平気よ?
でも幽霊だけはダメ!むりむりむりむり!絶対無理。
「だから幽体離脱して幽霊退治して(ハート)」
「こんなことを言うのもなんだが、幽体離脱するとしたらエヴァさんのような女性がいいと思います」
「私を巻き込むんじゃない!」
ボスっとエヴァちゃんがクッションをレンジに投げる。
「いいじゃねぇか、テメェ等クラスメートだろ。幽霊も含めて」
「幽霊とクラスメートなんていやーー!」
これ以上ないくらい、私は必死である。
「明日………もう今日ね。夜中に幽霊退治するって皆張りきってんの!私はボイコットするから代わりに行って!」
「そんな下らん催しに参加する気はない。………大体あんな人畜無害が何かできるものか」
「幽霊はいるだけで害悪よー!もういい、これ使ってやる!」
ゲイン!―――と唱えて出てきたのは、
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No.092 影武者切符
入手難度 : S カード化限度枚数 : 7
この切符を切って代わりたい人に渡すと、
24時間その人の代わりを務めることができる。
1000枚入り。
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「私の気持ち受け取ってください!」
『そんな気持ちは嬉しくないからごめんなさい!』
付き合ってられるか―――と言って、私の気持ちをフッた2人は一目散に逃げた。
『シュボン!』『ベチャ!』
後ろを向いて一歩踏み出した途端紫の煙と黄色いネットリしたものが噴出す。悪いわね、こうなることはお見通しよ。
「それじゃあお・ね・が・い・ネ♪」
ペタっと二人のデコに切符を貼る。プルプル震える影武者を置いて、私はさっさと別荘へ向った。
同好会で使うぬいぐるみ作らなきゃね。
『覚えてろーー!』
あ、あー。聞こえない♪
ネギま×HUNTER第26話「幕間 エナ・アスロード」
というわけで、私は幽霊騒動に参加してないから何があったのか知らないわ。
「ほいじゃみんな、学際準備に来れる人は夜7時半からおねがいね―――」
ただ、最近アサクラに近づくと鳥肌が立つんだけど、何でかしら。
あんまり近づきたくないから今日もボイコットしよっと。
「ねぇねぇ!エナちゃんは『学祭伝説』するのー!?」
教科書をカバンに入れてると…………やばい、名前思い出せない。ジャポン人の名前って特徴的過ぎて逆に覚えられないわ。
「『ガクサイデンセツ』ってなに?」
「あ、そうか。転校してきたから知らないんだっけ」
あとで知ることだけど、この娘はシイナ・サクラコという名前らしい。ドキッ☆女だらけの水着大会・カフェを提案してたっけ。
「学祭最終日に世界中の下で好きな人に告白すると、絶対うまくイクんだって」
「へぇ、うまくイク……ねぇ」
なんて卑猥な伝説なのかしら。
「な、なんか別の意味で捉えてない?」
「あらあら、どんな意味で捉えたのかしらクギミー?」
「クギミー言うな!」
「じゃあ『くぎゅ』で」
「もっとダメ!」
えぇっと………クギミヤとカキザキだったかな。いつも一緒にいるだけあって息が合ってるわ。
「ねぇねぇ、それでエナちゃんはどうなの?あの警備員さんといい感じなんでしょ?」
サクラコの大きな声に反応して他の娘もこの会話に聞き耳立ててる。私も好きだけど、ホントこの手の話が好きね、年頃の娘って。
「がっかりさせるようで悪いけど、やらないわよ」
途端にエェ〜!っとブーイング。予想はしてたけど。
「だってもう付き合ってるんだから、今更言う必要ないじゃない」
「付き合ってるアルか!?」
どこからか沸いて出た古菲が驚く。
「なんでアンタが驚くわけ?」
「ぅ…いや……なんでもないアル」
悪いわね古菲。レンジはやらないわよ。ネギにしときなさいネギに。
「他人の恋沙汰で騒ぐのもいいけど、自分の心配も忘れちゃダメよ〜」
の〜ほほほ――――と、笑いながら私は出口へ。
「ちくしょー、勝ち組みなんか不幸になっちゃえー!」
黙らっしゃいサイドポニー。
ぬいぐるみ同好会の会合に参加して、そのまま部室でぬいぐるみ製作。
ペチャクチャ話しながらも怒涛の如き勢いで完成していくのは、実に爽快である。
「ミシンなんて邪道なのよーーー!!!」
「すごいわエナさん!ギネスものの早縫いよ!」
単に機械の使い方を知らないだけなんて、今更言えない。
ぬいぐるみ同好会では展示用の大きなぬいぐるみ2つと、売り物用に小さいのをたくさん作ることになった。
大きいものならミシンがの方が楽だけど、逆に小さいのは人の手でしたほうが味も出るし割かし早くできるんだわ。
纏してるから誤って刺す心配も無いしね。
「ねぇ、誰か工学部に行ってフラネ用の柔軟材貰ってきてくれな〜い?」
巨大ぬいぐるみに着手している部長からそんなお達しが来た。
フラネは綿フランネルの略で、綿糸生地の両面か一面に起毛を施した織物。普通は綿ネルて略す。
フラネって略し方は部長のこだわりらしい。
「じゃあ私が行きます」
「エナちゃんか〜。最大戦力だから別の娘に行ってもらいたいんだけど……」
「自分の分はもう終ってますし、新人ですから雑用ぐらいしますよ」
「あなたどこの聖人?」
人間関係を円滑にするためならこのくらいの演技はしまっせ。
実際座りっぱで腰が痛くなってきたから丁度良いし。
ムダに広い学園を突っ切って工学部へ。
周りが大学生ばかりだから学生服の私は目立ってしょうがない。
半袖だから傷痕も目立つしね。
あぁ気分悪いわ。さっさと貰うもん貰って帰ろ。
「YO KO SE☆!」
といわけでさっさと貰うもんをもらった私は帰路へついている。
………なんだろう、なんとなく一悶着ありそうな気配だったんだけど、何も起こらなかった。
この手の感はマチ並みに効くのに。
ダラダラした生活してるからナマったのかしら。
「そう考えていた時期が、私にもありました」
喉渇いたから食堂に行きました。そしたら人だかりが出来ています。
ピョインと軽くジャンプして垣の中を見ると、なんとおしゃれしている茶々丸ちゃんがいるじゃアーリマセンカ。
「なになに?なにやってんの?着せ替え?遊んでんの?私も混ぜて」
ちょっと練をしたら人垣が勝手に分かれてくれたのでズカズカと輪の中に入る。
そういえば私は嫌がるゼロちゃんを着せ替えたことはあるけど、茶々丸ちゃんはやったことがない。
本物の人間みたいに生活してるからロボット(動く人形)だってことを忘れてたわ。
「あや?なんでエナちゃんここにおるん?」
茶々丸ちゃんしか見てなかった私の視界に、ようやくクラスメートが映る。
いつものように木乃香と刹那とアスナとネギ。プラスで………えぇ………眼鏡オサゲ。
私の感は鈍っていなかった。ネギ先生が居る時点で何かがあると宣伝してるようなものだから。
「それはこっちのセリフ。揃いも揃ってなにやってんのよ。ただ着せ替えして遊んでるわけじゃないんでしょ?」
それだったらそれで私も楽しめるんだけどね。
「なんかね、茶々丸さんが恋してるとかなんとか言うのよ」
この子が―――と、アスナは木乃香を指差す。
「…………マジで言ってんの?」
おっと、つい地が出ちゃった。ネギ先生がちょっとビクついてるわ。
「だって〜、恥ずかしくて胸がドキドキするんて恋しかないえ?」
「それを研究するための実験がおしゃれ?」
なんだろう、この子の言ってることとやってることが全然食い違ってる気がする。
「普段しないおしゃれで恥ずかしい状況を作り出し、さっき(メンテナンス中)と同じ現象を再現するんです!」
すっごいハイテンションねデコ眼鏡。
う〜ん、いまいち容量が得ないなぁ。
「刹那さん、ちょっと1から教えてくれない?」
とっても丁寧に事情を話してくれる刹那さんの内容をまとめると、
茶々丸が
服脱いで
赤面した
「あんたらアホやねぇ」
馬鹿と天才紙一重。でもこの場合天才はデコオサゲだけだから他はただのバカか。
「茶々丸ちゃんがメンテナンス中に服を脱いだらモーター回転数が上がって熱を出した。それを木乃香が恋だと言った。OK、そこまではいいわ」
いつのまにか実験は中止になって私の演説がメインになってしまった。まぁいいけど。
「恥ずかしいの条件が全然違うじゃない。こんなのただの視姦でしょうが」
『ボスン!!!!!』
お〜お〜、みんな顔を真っ赤にしちゃって。ウブねぇ。ところで、なんでネギまで赤くしてんのかしら。意味わかったの?その歳で?
「茶々丸ちゃんが不特定多数に恋なんてするわけ無いでしょ。まず相手を探しなさい相手を」
「そうか!私としたことが!」
色恋と無縁そうなあんたじゃ一生気付きそうにないけどね。なんにせよこれで一件落着でしょ。
あ〜あ、結局面白いことなんて――――。
「早速茶々丸の記憶ドライブから割り出します!」
よし来た!!!
「マジ!?そんなことできんの!?」
「できます!!」
キーボードを叩くスピードが凄まじいわこの娘。ちょっと残像してるし。
「ダ、ダメよ!いくらなんでもプライバシーの問題――――」
「科学の進歩の前ではモーマンタイです!」
アスナの抗議を一蹴したメガネに私は賛辞を送ろう。そもそも人形(ロボット)にプライバシーもクソもないでしょうが。
なまじ人間に近い外見と仕草が勘違いに拍車を掛けてる。どこをどう言ったところで機械は機械。物なのよ。
なんて言っても理解なんてしてくれないでしょうね、この娘達は。
どうせアスナは単純一途だろうし。つまりは強化系。
「むむむ!何度も何度も再生されている映像群がお気に入りにフォルダ分けされています!」
その言い方からすると、茶々丸ちゃんのOSってWind○wsかM○C?無茶じゃない?そんなOSでこれだけの機体を動かそうなんて。
「これだーーー!!」
オサゲがエンターキーを押したら画面に画像が所狭しと陳列した。そしたらさっきまでべらべら騒いでいたアスナ達が画面を覗き見ようとしてる。
現金なやっちゃ。
とか言いつつ私もヒョイっと画面を横から覗く。
その瞬間。
「ハカセのバカーーーー!!!」
「もぎゃん!?」
私を含めて、アスナ達はロケットパンチ―――もといロケットツッパリで押し倒されてしまった。
そして何故か『ハカセ』はグーパンチだった。よほど憎かったのね。
「チが……違ウンデスねぎ先生ちちちがががチガガ」
あ、壊れた。
「まずい、暴走です!」
そんなん見りゃわかるわ。こういうことが起きるから機械に心なんて無い方がいいのに。
「ピーーーー!!」
一頻りガタガタと痙攣したら、ついに沸騰したやかんのように蒸気を出した。
「チガウんですーーーー!!!!」
そう叫びながら、人垣の方へ。あんな勢いで生身の人間が衝突するのは流石に不味いわね。
「黄弾」
ボソっと呟いて手裏剣のように弾を茶々丸の足めがけて投擲。陰にしてあるから周りにも見えないわ。
ズベシャ!!!
普通の人から見たら足が縺れて転んだように見えたと思う。
でもいい勢いでこけたから顔とか壊れてないかしら。
まぁ壊れててもリサイクルルームがあるから弁償できるんだけど。
「い、今のうちに再起動を!」
復活したハカセが倒れてもジタバタ暴れる茶々丸ちゃんをひっくり返して、右胸を圧迫する。そしたら軽い音がして急におとなしくなった。
なるほど、そこが弱点か。……………どうしてそんなところに着けたのかしら。趣味なの?
とにかく、甚大な被害がでなくてよかったわ。もうこれ以上ここに居てもなにも起きなさそうだし、帰ろうっと。
私は落としてしまった柔軟材を拾って、後始末をしているネギ達に別れを告げて研究棟から出て行った。
そしてそのまま部室――――ではなく別荘へ。何故かというと、
「転んだ弾みで容器が壊れてらっしゃるーーー!!!」
茶々丸に押された時ね。おかげで制服もベッチャベチャよ。
零れてなくなった溶液が元に戻ることを祈って、私はリサイクルルームに容器を放り込んだ。
制服も茶々姉に任せてガウンを羽織る。
さて、一時間も帰らなかった理由は後で考えるとして、
「ちょっと真面目に考えるか」
レンジを交えてね。
茶々丸がロボットだというのは当の昔に知っている。レンジも同じ。
だから今日の出来事で知ったことは、よく考えれば当然だった。
「俺達のことを知られた?カードも含めて?」
レンジが信じられないという風に聞きかえす。そりゃそうだ。一応裏に関わる内容だし、念使いはホイホイと他人に能力を知られるわけにはいかない。
ネギや古菲はこっち側だから知られても問題無し。でも
「茶々丸に記録装置があって、そこから映像とか写真が抽出できるみたい。あの機械、こっそり録画してたみたいよ」
「盗撮か……」
さっきの騒ぎで、アスナ達と違って私はかろうじて画面を見ることが出来ていた。フォルダの中にはびっしりとネギとネコの画像。そしてほんの少しだけレンジの絵があったの覚えている。
「茶々丸を作ったのは………あのデコの広いメガネちゃんだったよな?一応魔法関係は知ってるっつー話だぜ?そう簡単にベラベラ喋ったりしないだろ」
「考えすぎ………とでも言いたいわけ?」
時間を止める超能力、掌から弾を出す超能力。魔法ですらおいそれと再現できないアイテムとカード。
「馬鹿言うな。武装アンドロイド程度しか作れない学生が、俺達をどうにかできると思ってんのか?」
そう、私もレンジもその程度の秘密が広がることを危惧しているわけじゃない。
確かにレンジの能力は知られると警戒されて相手が近付かなくなるし、私は弾の色でどんな攻撃をするかわかる。
それらがデータとして残っているのは非常にまずいけどね。
エヴァちゃんが言うには、私たちの能力はかなり珍しいから不特定多数に知られるのは好ましくないらしい。
電子精霊とかいうのもあるって話だし、ネットワークに広まったら収集は不可能。
マンガやアニメじゃないけど、捕縛用の罠や人質をとられると面倒くさいのよね。
逆に言えば、そうでもしない限り私たちをどうこうすることはできないってことでもある。
ただの罠は堅で充分対処できるし、魔法の罠だって紫弾で簡単に解除可能。
はっきり言うと、この学校にいる裏側の大多数じゃ私とレンジを倒せないし捕まえられない。
実力の底が知れない高畑と学園長が出ると分からないけど、私とレンジが一緒にいる間は『敵に負ける』という考え自体浮かばないし、想像できない。
『磁力』があるからいざってときもなんとかなるし。
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No.1005 磁力(マグネティックフォース)
入手難度 : C カード化限度枚数 : 50
指定した他プレイヤーのいる場所へ飛ぶ。
(ゲーム内で出会ったことのあるプレイヤーに限る)
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カードのほとんどは別荘で実体化してるし、残りのカードも別荘に隠している。
仮にここから持ち出せたとしても、精々金粉少女とかメイドパンダ程度。
特異体質とか珍獣で済ませられる………かな?
じゃあ私達は何を危惧しているのかというと
「大河内がとばっちりを食うかもってことだな」
その通り。
数週間前の『ヘルマン事件』をエヴァちゃんとスラムィから聞いたときはレンジと一緒に血の気が引いたわ。
ネギの方は自己責任だから別にどうでもいい。自分から裏に行くって言ったんだから少しぐらい痛い目を見てもらわないとね。
古菲だって一端の念使い。それなりの心得ってやつは教えてある。
なまじ小太郎のような『ありふれた気術』とは異なるのだから、細心の注意を払うようにしてもらっている。
でもアキラだけは巻き込まれちゃいけなかった。偶然そこに居合わせただけなんて理由にならない。
あの娘は戦えない、戦わせない。これは当人とレンジの3人で決めたこと。
何故そうまでしてアキラを保護するのか。前にエヴァちゃんに尋ねられたことがある。
古菲の時と比べれば分かるかもしれないけど、アキラは戦ったり強くなろうとして念を習ってるわけじゃないし、偽者とはいえ誘ったのがレンジだから。
あっちの世界じゃ希少価値だった善良市民だからってのが一番大きいんだけどね。珍獣(酷い言い方だけど言い得て妙)は保護しないと。
私が念をあてて開眼を促したのは後悔していない。偶然だけれども、そうしなければサメに食われていたんだから。
でもそのせいで誘拐されかかっては本末転倒。その時ばかりはネギ達に感謝した。
人魚になる美少女。
好事家に狙われたり、ネオンちゃんのように利用されたりしたらたまらない。あの娘はなにも考えてなかったけどね。
私達には責任がある。それをまっとうするだけ。
「しばらくは様子を見て、なにかアプローチをかけてきたら対処しましょ。ただのマッドサイエンティストだから余計な欲はかかないと思うし」
「一応古菲にもそれとなく言っておく。お前は茶々丸に注意してくれ。肖像権の侵害だってな」
「OK」
いざとなったら絶対会わない方法もあるし、なんとかなるでしょ。
時間が空いたらレンタルビデオで弱みでも握っとこうかしら。
やれやれ、平穏ってのはなかなか訪れないもんね。
PS:柔軟材は無事補充されてました。初めてドゥーン達に感謝した瞬間でした。
26話でした。
家が隅田川に近い所為か、花火の音がポンポン聞こえますよ。
そのあと大雨が来たりしたんですが、花火で雨乞いのような現象って起きましたかね?(雨乞いで火を焚くのは科学的根拠があるんだそうで。当時はそんなこと考えなかったでしょうけど)
エナの能力に花火とか付けてみるかな。目暗ましと大音量込みの破裂型火の玉とか……卑怯くせぇ。